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タスク(TODO) 管理・時間管理に!『こども手帳術』がADHDの大人にも使えるすごい本だった。

こども手帳術 こんにちは! くずなつです

東急ハンズで手帳を見ていたら、『自分で考える子になる「こども手帳術」』という本が目に留まりました。

子ども向けの手帳術なら大人向けよりやさしいかも?と思って手にとったのですが、自己管理の苦手な大人にも役立つ内容だったので、あえて大人向けとして紹介します。

自分で考える子になる「こども手帳術」

著者の星野けいこさんは、あな吉手帳術のディレクターだそうです。つまりこの本は「あな吉手帳を子どもにもやってもらおう」という本です。

あな吉手帳術……ご存知ですか? 雑誌で手帳術の特集があると載っていることがありますね。やることをフセンにどんどん書き出して、整理していく方法です。

わたしは1年半くらい続けたことがあります。

今回紹介するこの本は、こども手帳だけあって、写真がたくさん!手順も具体的でわかりやすいです。

時間管理が苦手なADHDにとって、大人向けの自己管理方法はむずかしくて挫折しがちです。

小さな子どもは時間感覚がないそうなので、そこからステップアップしていくこの手帳術はまさにADHDの大人向けです。

子ども向けとバカにせず、タスク管理・時間管理の基本から練習してみませんか?

本の目次

  1. こども手帳術で子育てがラクになる!
    1. 手帳が親子の習慣を変える
    2. 子どもに手帳が役立つわけ
    3. 自立を助ける手帳の3大役割
  2. こども手帳術のはじめ方
    1. ステップ①「手帳は私の宝もの!」にする
    2. ステップ②「自分でできる!」を増やしていく
    3. ステップ③「明日が楽しみ!」な状態を作る
    4. 基本的な手帳シートのはさみ方
    5. こども手帳の主役は「子ども」
  3. こども手帳の日々の使い方
    1. こども手帳の活用サイクル
    2. 毎日やりたい手帳ミーティング
    3. 合言葉は「手帳を見てね」
    4. 繰り返すことが大切
  4. お悩み別 手帳活用術
    1. 朝のしたくが遅くて毎日大慌て!
    2. 何事にも消極的で自信がない
    3. 優先順位が決められない
    4. 宿題もやらずにゲームばかり
    5. 決めた通りにしか行動しない
    6. お手伝いが継続してできない
    7. 片づけ・整理整頓ができない
    8. 持ちものの準備が一人でできない
    9. 必要なものを全日の夜に言い出す
    10. 自分の予定を把握していない
    11. 欲しいものがあると駄々をこねる
    12. 夏休みが終わる直前にあたふた
  5. こんなときどうする?手帳のお悩みQ&A
    1. 手帳に書いてあるのに忘れちゃう
    2. 子どもが手帳を開こうとしない
    3. 予定を記入し忘れてしまう
    4. どうしても声をかけたくなる
    5. すごい量のフセンになっちゃった
    6. 書き込むほどの予定がない
    7. 親が言わないと動き出さない
    8. 子どもと向き合う時間が取れない
    9. 気分によって使わないことも……

子どもとADHDの大人の共通点

なぜ、子どもとADHDの大人が似ていると思ったか。

子どもは ①時間の感覚がない(時間は目に見えないので、理解できない)②やることが見えていない(目の前にない先のことまで配慮できない)③目先のことに夢中になる(目の前のことが一番ですから) それが当たり前の姿なのです。

ADHDの大人そのままですね!!子どもの感覚のままなんですね。まさに発達障害。

表紙の「言われなくても自分でできる!」「計画を立てる習慣が身につく!」「優先順位が決められる!」が、わたしにもザクザク刺さります。

やっぱり子ども向けの自己管理本は、大人向けよりも参考になりそうです。

この本の「手帳の役割」

この手帳術では、まず3種類の役割を説明しています。

見える化

子どもは、目に見えないとわからないから、文字にして書く

細分化

子どもがわかるように、丁寧に、細かくする

一元化

子どもにとって大切なもの、必要なもの、好きなもの、何でも手帳にはさんでまとめる

目に見えないとわからない、丁寧に細かく細分化、必要なものの一元化、普通の大人は意識しないしやらないことだけれど、ADHDの大人は意識してやった方が良いことですよね。

具体的な活用例

やることリスト

やることフセンをやる順番に上からシートに並べて貼ったら完成です。

短い場面で区切る、身に付けたい生活習慣を簡潔にまとめるのがポイント

未就学児の場合は、時間の感覚はまだほとんどありませんので、細かい時間軸は意識せず、やることを上から順番に1つひとつ見て行う、ということを繰り返します。

あれ、これどこかで見たことがある……。

わたしは未就学児向けの生活術をオススメしていたようです(笑)。

今もスマホアプリ(たすくま)で、ほぼ同じことを続けています。そろそろ育休から復職して一年経ちますが、忘れ物と遅刻だけはゼロです。

場面でくぎってやることリストを作るのは本当にオススメ。

片づけ・整理整頓ができないときの対処

「片づける」は、大人からすると1つの動作のように見えますが、散らかっているものはいろいろあります。

おもちゃ、本、教科書など、ものによって片づける場所や収納方法が違うので、「片づける」は子どもにとって1つの動作ではないのです。

1つひとつ片づけ方を知らなければ、子どもは一人で片づけられません。

フセンに書いて見える化して、手順を見直すことで、自己管理ができるようになっていきます。

そうそう、片づけは、片づけ方を知らなければできない んですよ。わたしは実家が汚かったので、片づけ方を知りませんでした。というか、汚いのがあたりまえだった。

大学に入って一人暮らしをはじめて一気にものが減ったときに 「自分の部屋がきれいだと落ち着く」のに気がつきました。

そこから「片づけは、収納に適当に押し込むことではない」ことに気がついた。

それぞれのモノの片づけ方を決める必要があるんですよね。試行錯誤しないといけない。

長期的な計画へステップアップ!

少しずつ、やることの優先順位をつけられるようになったら、1週間の計画も立てられるようになります。

逆に言うと、短い期間のやることの優先順位がつけられなければ、長期的な計画を立てるのは難しいのです。

この本では、未就学児から小学校高学年まで段階的に、時間を意識した手帳の使い方になっていきます。

つまり1日の一部を切り取った生活マニュアルから、普通の手帳の使い方に育っていきます。

長い期間になるほど、優先順位をつける基準が複雑になってむずかしくなります。

短い期間から長くしていけばできるようになるのは、言葉で書くとあたりまえなのですが、意外と盲点かも。

自信をつける

最初は自信をつけてほしいので、できていることだけをリスト化し、「毎日こんなにたくさんのことができているんだ」という状態からはじめます。

すこしずつ自信が持てたら、「新しくやること」「新たに頑張ること」を1つずつ足していきます。

できることが1つずつ増えることで、こんなこともできるようになった、という子どもの自信につながります。

わたしは当たり前の生活を送れるようになることが、自己肯定感を育てる唯一の方法だと思っています。

人に褒められることを自己肯定感の源泉にすると、人の評価に自分の生死が左右されてしまう。

日常生活でできることが増える = 気持ちよく生活できる環境を維持できるようになる です。

気持ちよく生活できる環境が維持できると、「これはダメあれはダメ」となるきっかけが減るので、へこみにくくなります。それが自信をつけるということなんだと思ってる。

余談:この本に書いてあることができるようになったら

この方法がはまってデジタル機器が好きな人は、次にGTD(Getting Things Done)とタスクシュートを組み合わせた自己管理に移るんでしょうね。考え方が似ているので。わたしです。

まとめ

子ども向けの自己啓発本には、ADHDの大人に役に立つ本がたくさんありそうです。

ほんとうはここまでタスク管理に凝らなくても、それなりにやれる頭だと良いのです。やれない頭だからいろいろ試してがんばるしかない。

大人のADHDは日常生活が難しいので、毎日のように自信がなくなるきっかけにぶつかります。

この本は、そのきっかけを減らして足元を固めるのにぴったりだと思います。

それでは!